東京都渋谷区の飲食店舗様から排水不良の改善依頼をいただきました。
グリストラップがここ最近流れが悪くなっているそうです。現地に到着し実際に水道をいくつか流してみたところ、水位がじわじわと上がってきました。
グリストラップの排水口から電動ワイヤーを挿入し、排水管内を清掃する作業を行います。
ワイヤーを20m入れて清掃しました。念のため、先端の金具を別のものに付け替えてもう1度通しておきます。
作業後に水道を流して流れを確認します。問題なく流れるようになりました。
今回のお客様は、グリストラップの排水不良に気付かれてから早めにご相談下さったため、作業も短時間で完了できました。人間の病気と同じで、早めに対処したほうが費用も直す時間もおさえられます。
飲食店における排水つまりの8~9割は「油脂汚れ」によるもの、という作業員としての印象があります。油脂汚れによるつまりの特徴として、汚れが進行すればするほど、その悪化速度が速くなる、ということがあります。汚れがさらなる汚れを呼び集めるのです。
最初はキレイな円形の筒状だった排水管内が、油脂汚れの付着によって徐々にいびつな形になっていきます。するとそのいびつな部分に油脂汚れが引っかかりやすくなり、さらに油脂汚れが堆積していきます。このようにして最終的には完全にふさがり、つまってしまいます。
排水管のつまりというのは、こまったことに、末期に近い状態になってやっとその症状が出てくる、という面があります。排水管の内部で実はつまりが進行していたとしても、見た目は普通に水が流れているように見えてしまうのです。明らかに「流れが悪くなってきたなあ」と分かったときには、すでにかなり油脂汚れが堆積している可能性があります。
普通に水が流れていれば「配管の清掃なんてやる必要ないよ」と考えるのが自然です。しかしその裏で少しづつ汚れがたまっていっているかもしれません。つまりがなくても行う定期的な清掃はこの点で意味があり、排水管内の汚れを軽微なうちに排除しておくことができます。つまりの原因の出発点となる油脂汚れを、少ない労力でかつキレイに清掃しておくことができます。
現実には実際につまりが起きてから慌てて対処される方がほとんどです。起きてもいない、また起きるかも分からないトラブルに備えてコストをかけるという方は、メンテナンスに対して意識が高いか、一度はつまりで痛い目にあった方が多いように思います。